難治性聴覚障害に関する調査研究
難聴はコミュニケーションの際に大きな障害となるため、日常生活や社会生活の質(QOL)の低下を引き起こし、長期に渡って生活面に支障を来たすため、診断法?治療法の開発が期待されている重要な疾患のひとつです。しかしながら、①聴覚障害という同一の症状を示す疾患の中には、原因の異なる多くの疾患が混在しており、②各疾患ごとの患者数が少なく希少であるため、効果的な診断法および治療法は未だに確定していません。本研究では、「若年発症型両側性感音難聴」、「アッシャー症候群」、「ミトコンドリア難聴」、「遅発性内リンパ水腫」「鰓耳腎症候群」の5疾患に加え、「突発性難聴」、「急性低音障害型感音難聴」、「外リンパ瘻」、「自己免疫性難聴」、「ムンプス難聴」、「騒音性難聴」、「音響外傷」、「騒音性難聴」、「薬剤性難聴」、「遺伝性難聴」、「特発性両側性感音難聴」、「症候群性難聴」、「外耳?中耳?内耳奇形を伴う難聴」、「耳硬化症」、「先天性サイトメガロウイルス感染症による難聴」、「メニエール病」、「ワーデンブルグ症候群」を対象に、日本全国の共同研究施設と連携して、難聴の実態(難聴の程度や他の症状など)および治療方法の効果に関する調査を行う計画です。本研究により、難聴患者さんの症状や治療方法、治療効果に関する情報を収集するとともに分析し、効果的な治療法が明らかになれば、診療ガイドライン等に反映させ、有効な治療法が普及することを目指しています。
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